補助ナビ

新事業進出・ものづくり補助金(第1次)加点項目の一覧と取り方:優先して取るべき加点と準備期間

監修:松下 大中小企業診断士/認定経営革新等支援機関株式会社SMARTコンサルティング
最終更新:2026/7/22
加点項目は全14種類。準備のしやすさで優先順位をつけて取りに行くのが基本戦略

公募要領に明記された加点項目は①パートナーシップ構築宣言②くるみん③えるぼし④健康経営優良法人⑤再生事業者⑥経営革新計画⑦事業継続力強化計画⑧DX認定⑨J-Startup(地域版含む)⑩新規輸出1万者支援プログラム(グローバル枠限定)⑪日本の食輸出1万者支援プログラム(グローバル枠限定)⑫研究開発費・試験研究費計上⑬地域別最低賃金引上げ⑭事業場内最低賃金引上げの14種類です。申請締切日(2026年9月30日)時点での充足が必要なため、今すぐ動ける項目から着手することが重要です。なお本制度は公募回ごとに要件が変わる可能性があり、2026年度に新設された統合制度です。最終確認は必ず公募要領の原文でおこなってください。

【今すぐ着手できる】パートナーシップ構築宣言:最短数日で取得可能

パートナーシップ構築宣言ポータルサイトで宣言を公表するだけで加点を得られます。ただし公募要領では「令和8年1月1日に更新されたひな形を利用して宣言を公表している事業者」が対象と明記されています。古いひな形で登録済みの場合は新ひな形への更新が必要です。ポータルサイトでの手続き自体は数営業日で完了することが多く、コストもかからないため、まず最初に着手すべき加点項目です。

【1〜2か月で取得可能】事業継続力強化計画:中小企業に最もなじみやすい認定

経済産業省(地方経済産業局)への申請から認定まで、一般的に45日以内とされる行政処分期限が設けられているため、比較的短期間での取得が見込めます(ただし実際の処理期間は公募要領では確認できないため、各経済産業局に要確認)。自然災害などに備えた事業継続の取組を計画書に落とし込む作業が中心で、認定支援機関のサポートも受けやすい制度です。申請締切日(9月30日)から逆算して7月中には申請着手を目安にするとよいでしょう。

【2〜3か月以上かかる】経営革新計画・DX認定・くるみん・えるぼし・健康経営優良法人

経営革新計画は都道府県への申請と承認が必要で、計画策定から承認まで数か月かかるのが一般的です。DX認定はIPAへの申請で審査期間があります。くるみん・えるぼしは厚生労働省の認定制度で、実績要件の充足確認から申請・認定まで一定期間を要します。健康経営優良法人2026はすでに認定済みの事業者が対象であり、今から新規取得は今回の申請には間に合わない可能性が高いです。これらは既取得の事業者が活用する加点と捉えてください。

【賃金関連の加点】地域別・事業場内の最低賃金引上げ加点の要件

地域別最低賃金引上げ加点は、2024年10月〜2025年9月の間に「地域別最低賃金以上〜2025年度改定の地域別最低賃金未満」で雇用している従業員が全従業員の30%以上となる月が3か月以上あることが要件です。事業場内最低賃金引上げ加点は、2025年7月と応募申請直近月の事業場内最低賃金を比較し、全国目安の63円以上の賃上げをしている事業者が対象です。いずれも賃金台帳の写しなど所定書類の提出が必要です。すでに要件を満たしているかを自社の賃金台帳で確認しましょう。

【グローバル枠限定】輸出関連の2加点

⑩新規輸出1万者支援プログラム加点と⑪日本の食輸出1万者支援プログラム加点は、グローバル枠に申請する場合のみ対象です。各ポータルサイトでの登録完了が要件で、申請事業者自身が登録手続きをおこなう必要があります。革新的新製品・サービス枠や新事業進出枠では適用されません。

【研究開発・再生事業者向け】特定状況にある事業者の加点

研究開発費・試験研究費計上加点は、申請締切の前期までに会計上の研究開発費または税務上の試験研究費を所定書類(別表六(十)など)で計上している事業者が対象です。再生事業者加点は、中小企業活性化協議会等から支援を受けており、再生計画を策定中または申請締切から遡って3年以内に計画が成立した事業者が対象です。どちらも自社の現状が要件を満たすかどうかを確認したうえで申請書類を準備してください。

【重要な注意点】加点を取っても採択は保証されない・未達には減点ペナルティあり

加点はあくまで審査上の優遇であり、採択を保証するものではありません。また、過去に中小企業庁所管の補助金(ものづくり補助金・IT導入補助金・持続化補助金など)で賃上げ関連の加点を受けて採択されたにもかかわらず要件を達成できなかった事業者は、未達が報告されてから18か月間、本補助金の審査で大幅減点となります。加点を申請する際は、確実に要件を達成できる計画であるかを慎重に検討してください。

新事業進出・ものづくり補助金の申請、専門家に無料で相談する

中小企業診断士・認定経営革新等支援機関が、制度選びから採択可能性まで無料でアドバイスします。

よくある質問

Q.加点項目は申請締切後に取得してもよいですか?

いいえ。公募要領では「加点項目は申請締切日時点で満たしている必要があります」と明記されています。2026年9月30日18時の締切時点で要件を充足していない場合は加点されません。

Q.複数の加点項目を重複して申請できますか?

公募要領では重複申請を禁止する記載は見当たらず、該当する複数の加点項目をそれぞれ申請することは可能と読み取れます。ただし各加点の重み付けや合算の上限については公募要領に明示がないため、詳細は事務局に要確認です。

Q.パートナーシップ構築宣言は既存の宣言があっても加点されますか?

令和8年1月1日に更新されたひな形を使って宣言を公表していることが要件です。それ以前のひな形で登録した宣言はそのままでは加点対象にならない可能性があります。ポータルサイトで使用ひな形のバージョンを確認し、必要に応じて更新してください。

Q.事業継続力強化計画はどこに申請すればよいですか?

公募要領には申請先の記載がありませんので、経済産業省または各地方経済産業局のウェブサイトで確認してください(公募要領で要確認)。

Q.くるみん認定を持っていると何か別のメリットがありますか?

くるみん認定(トライくるみん・くるみん・プラチナくるみんのいずれか)を取得している事業者は、加点に加えて、応募要件のひとつである「子育て等に関する職場環境整備に向けた取り組み要件」が免除されます。

Q.DX認定の加点に有効期限はありますか?

公募要領では「申請締切日時点で有効なDX認定を取得している事業者」が対象とされています。DX認定の有効期間については公募要領に詳細な記載がないため、IPAのウェブサイトまたは事務局に確認してください(公募要領で要確認)。

Q.賃上げ加点を申請して採択されたが達成できなかった場合どうなりますか?

未達が事業化状況報告等で報告されてから18か月間、本補助金への申請において正当な理由が認められない限り大幅減点が適用されます。過去のものづくり補助金・IT導入補助金・持続化補助金・事業再構築補助金など中小企業庁所管の補助金すべてが対象です。

Q.この補助金はいつからの新制度ですか?旧ものづくり補助金と同じですか?

2026年度(令和8年度)に新設された制度で、旧「中小企業新事業進出補助金」と旧「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)」を統合した後継制度です。旧制度とは別の制度として位置づけられており、要件や加点項目も変わっています。公募回ごとに内容が変更される可能性があるため、必ず最新の公募要領を確認してください。

出典:新事業進出・ものづくり補助金 事務局サイト公募要領 第1次 p.44 (6)政策面①公募要領 第1次 p.13公募要領 第1次 p.19公募要領 第1次 p.38公募要領 第1次 p.45公募要領 第1次 p.46

新事業進出・ものづくり補助金の関連記事

他の補助金の同テーマ解説

監修:松下 大(中小企業診断士/認定経営革新等支援機関)

公募要領等の一次情報に基づき作成。最終更新:2026/7/22