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情報通信向けの新事業進出・ものづくり補助金活用ガイド:対象になりやすい設備・経費、3つの申請枠の選び方、申請で押さえるポイント

最終更新:2026/7/12|監修:中小企業診断士・認定経営革新等支援機関

情報通信業は「機械装置・システム構築費」を核に申請できる

新事業進出・ものづくり補助金(第1次)は、補助率1/2〜2/3・最大9,000万円規模の支援を受けられる2026年度創設の補助金です。情報通信業では、専用ソフトウェア・情報システムの構築費やクラウドサービス利用費などが補助対象経費に含まれるため、IT関連の設備投資と親和性が高い制度です。申請枠は3種類あり、自社の事業の方向性に合った枠を選ぶことが採択への第一歩となります。受付は2026年8月31日開始、締切は2026年9月30日18時です。

3つの申請枠の違いと情報通信業における選び方

本補助金には「革新的新製品・サービス枠」「新事業進出枠」「グローバル枠」の3枠があります。情報通信業の観点から整理すると、①既存事業の延長で技術的革新性のあるソフトウェア・システムを開発する場合は革新的新製品・サービス枠、②IT関連で既存事業とは異なる新市場への進出を図る場合は新事業進出枠、③自社製品・サービスを海外市場へ自発的に展開するための国内拠点強化を行う場合はグローバル枠が候補になります。なお、各枠の補助上限額・補助率・必須経費の詳細条件は枠ごとに異なるため、公募要領で必ずご確認ください。

情報通信業で対象になりやすい補助対象経費

公募要領では、機械装置・システム構築費の中に「専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システム等の購入、構築、借用に要する経費」が明記されています。情報通信業で特に関連しやすい経費は以下のとおりです。①専用ソフトウェア・情報システムの購入・構築費(機械装置・システム構築費)、②クラウドサービス利用費(補助事業実施期間内分)、③外注費(システム開発の外部委託など)、④技術導入費・知的財産権等関連経費。ただし、「専ら補助事業のために使用される」ことが条件であり、既存業務と兼用する設備・サービスは対象外または按分対象となる場合があります。また、新事業進出枠・グローバル枠では機械装置・システム構築費または建物費のいずれかが必ず含まれていなければならない点にも注意が必要です。

補助上限額・補助率の目安

革新的新製品・サービス枠と新事業進出枠の基本補助率は1/2で、賃上げ特例等の適用により2/3に引き上がります。グローバル枠の基本補助率は中小企業者2/3です。補助上限額(補助下限額750万円)は従業員数で異なり、1〜20人:2,500万円、21〜50人:4,000万円、51〜100人:5,500万円、101人以上:7,000万円が基本上限です。賃上げ特例適用時はそれぞれ3,000万円・5,000万円・7,000万円・9,000万円まで引き上がります。補助事業実施期間は交付決定日から14か月以内(採択発表日から16か月以内)です。

審査で重視される3つのポイント

公募要領(p.42)に明記された審査基準から、情報通信業が特に意識すべき点は次の3つです。①補助対象事業の要件適合性:事業計画の目的に対して経費が真に必要かつ合理的な額かどうか。②経営戦略との整合性:これまでの事業活動との一貫性があり、市場・顧客動向と自社の強みを踏まえた競争優位性を示せるか。③事業の実現可能性:付加価値額の年平均成長率4.0%以上など定量目標の根拠、体制・財務状況の裏付け、第三者への過度な依存がないかが問われます。IT業種では特に「第三者(ベンダー)に過度に依存していないか」「自社の技術・体制で事業を遂行できるか」という観点で丁寧に説明することが重要です。

申請前に必ず確認すべき準備事項

電子申請にはGビズIDが必須です。取得まで2〜3週間かかるため、締切(2026年9月30日)から逆算して早急に取得手続きを開始してください。また、グローバル枠を選ぶ場合は「取引先主導の事業は自発的な取組とは言えず補助対象外」とされているため、自社主導の海外市場開拓であることを明確に説明できる事業計画が必要です。なお、採択されても申請時に計上した経費がすべて補助対象として認められるわけではなく、交付審査・実績報告時に改めて確認されます。

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よくある質問

Q.ソフトウェア開発費やシステム構築費は補助対象になりますか?

公募要領では「専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システム等の購入、構築、借用に要する経費」が機械装置・システム構築費として補助対象に含まれています。ただし「専ら補助事業のために使用される」ことが前提条件です。既存業務と兼用する場合は対象外または按分対象となる可能性があるため、公募要領で詳細をご確認ください。

Q.クラウドサービスの利用費は対象になりますか?

クラウドサービス利用費は3枠すべてで補助対象経費として列挙されています。ただし、補助事業実施期間内に要する費用が対象となります。また、補助事業の事業化に不可欠な経費である必要があります。

Q.SES(システムエンジニアリングサービス)の費用は外注費として計上できますか?

外注費は補助対象経費の区分に含まれていますが、詳細な計上要件は公募要領で要確認です。また、第三者への過度な依存と判断された場合は審査上マイナス評価になる可能性があるため、自社の関与・主体性を明示した事業計画の作成が重要です。

Q.グローバル枠でSaaS等を海外展開する場合、取引先が決まっていても対象になりますか?

公募要領では「取引先主導の事業は自発的な取組とは言えず補助対象外」と明記されています。自社が自発的に新たな海外販路を開拓するうえで国内製造等拠点の強化に取り組む事業であることが条件です。取引先との関係性が主導的かどうかの判断が重要になるため、詳細は公募要領および事務局にご確認ください。

Q.補助下限額750万円とは何ですか?

本補助金では補助金額の下限が750万円と設定されています。つまり、補助金交付額が750万円を下回るような小規模な事業計画では申請できません。情報通信業で申請する場合も、この下限額を上回る補助対象経費の設計が必要です。

Q.第1次の申請締切はいつですか?GビズIDはいつまでに取得すればよいですか?

第1次の受付開始は2026年8月31日、締切は2026年9月30日18時です。電子申請に必要なGビズIDは取得まで2〜3週間かかるため、遅くとも9月上旬には取得手続きを完了させておくことを推奨します。

Q.旧「ものづくり補助金」からの変更点はありますか?

本制度は旧「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」と旧「中小企業新事業進出補助金」の後継として2026年度に新設された別制度です。制度の枠組みや要件が変更されているため、旧制度の経験がある方も必ず本制度の公募要領を改めてご確認ください。

Q.採択されれば申請時の経費はすべて認められますか?

採択はあくまで事業計画の評価であり、申請時に計上した経費がすべて補助対象として認められるわけではありません。交付審査や実績報告の段階で経費の適否が改めて確認され、対象外と判断された経費は補助されません。申請前に経費の適格性を十分に精査することが重要です。

出典:新事業進出・ものづくり補助金 事務局サイト公募要領 第1次 p.9 3.公募要領 第1次 p.8 7補助対象経費公募要領 第1次 p.9 8補助上限額(補助下限額公募要領 第1次 p.26 1.補助対象経費の区分」で定める経費です公募要領 第1次 p.26 1.公募要領 第1次 p.42 3.補助対象事業の要件」を満たすか

監修:松下 大(中小企業診断士/認定経営革新等支援機関)

公募要領等の一次情報に基づき作成。最終更新:2026/7/12