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省力化投資補助金(一般型)審査項目ガイド|4観点の配点と加点対応の優先順位

監修:松下 大中小企業診断士/認定経営革新等支援機関株式会社SMARTコンサルティング
最終更新:2026/8/7
一般型は「4つの審査軸」と複数の加点項目で総合評価される

省力化投資補助金(一般型)第7回の採否は、外部有識者で構成された審査委員会が事業計画書を書面審査することで決まります。公募要領によると、審査は①目的適合性、②技術面(省力化指数・投資回収期間・付加価値額・オーダーメイド設備)、③計画面(実施体制・遂行スケジュール・賃上げ目標・会社全体のシナジー)、④政策面(地域経済貢献・事業承継)の4つの軸で構成されており、これに加点項目が上乗せされます。記載の分量ではなく内容の妥当性が問われる点が一般型の最大の特徴です。なお、本ページの内容は公募回ごとに変更される場合があり、採択を保証するものではありません。最新情報は必ず公募要領でご確認ください。

【前提】カタログ注文型より審査項目が多い理由

一般型はカタログ注文型と異なり、「どの製品を使ってどれだけの省力化効果が見込めるか」「投資が事業規模に見合っているか」「オーダーメイド設備としての革新性があるか」などを個別に審査します。公募要領には、これらを『総合的に、公平かつ厳正な審査する』と明記されており、汎用設備を申請する場合でも、周辺機器との組み合わせや複数導入による相乗効果を具体的に示すことが求められます。製品カタログ登録済みカテゴリの設備を導入する場合は審査で一部考慮されますが、あくまでカタログ掲載品をそのまま導入するのではなく環境に応じてカスタマイズした場合に限られます。

技術面:省力化指数・投資回収期間・付加価値額・オーダーメイド設備の書き方

技術面では4つの要素が評価されます。①省力化指数:削減できる労働時間や人員数を数値で示し、算出根拠の妥当性が問われます。「何時間→何時間」という Before/After の定量表現が有効です。②投資回収期間:補助設備への投資が何年で回収できるかを示します。根拠となるコスト削減額や売上増加額の算出ロジックを明記してください。③付加価値額の年平均成長率:売上高から外部購入費用を差し引いた付加価値の増加を年率で示します。楽観的な数値より保守的かつ根拠ある数値の方が審査上の信頼性が高まります。④オーダーメイド設備:機能・構造・性能等が事業者の現場に合わせて一品一様に設計・開発された設備であることを示します。汎用設備でも複数組み合わせや周辺機器追加による省力化の相乗効果が明確であれば対象になり得ます。

計画面:実施体制・賃上げ目標・会社全体シナジーの3点を押さえる

計画面で特に差がつきやすいのは次の3点です。①実施体制と財務状況:補助事業を遂行できる社内外の人材・事務処理能力・専門知見があるか、直近の財務状況は健全か、資金調達の見通しは立っているかが問われます。金融機関確認書の添付が求められるケースもあります(提出書類リスト⑦参照)。②賃上げ目標:高い賃上げ目標を設定しているか、かつ実現可能性が高い計画になっているかが評価されます。目標値が高いだけでなく達成ロジックの説得力が必要です。未達時には返還リスクもあるため、過大な目標設定は禁物です。③会社全体へのシナジー:省力化で生まれた時間・人員を高付加価値業務に振り向け、賃上げにつなげる「リソース最適化のストーリー」が求められます。部分的な省力化に終わらず、「労働生産性」「1人当たり給与支給総額」の算出根拠とともに会社全体の変化を描くことが重要です。

政策面:地域経済への波及と事業承継の加点ポイント

政策面では2つの観点が評価されます。①地域経済への波及効果:地域の特性を活かした付加価値創出や、地域の雇用・取引先への経済的波及効果を具体的に記述します。大規模災害からの復興に関わる事業も評価対象です。②事業承継・M&Aを契機とした新規取組:公募要領には、事業承継を契機に新しい取組を行う場合の経営資源有効活用が評価対象と明記されています。また、アトツギ甲子園ピッチ大会出場者は審査で考慮されると公募要領に記載があります(https://atotsugi-koshien.go.jp/)。事業承継・M&A実施者は確認資料(提出書類⑧)の添付が必要です。

加点項目:対応優先順位と必要書類

公募要領p.5に加点項目の記載があります。確認できた加点項目と対応優先順位は以下のとおりです。【優先度:高】①地域別最低賃金引き上げに係る加点:指定様式「地域別最低賃金引き上げに係る要件確認書」(提出書類⑨)の提出が必要。補助率引き上げ特例と要件が重なる部分があるため、賃上げ計画と連動して検討を。②事業場内最低賃金引き上げに係る加点:指定様式「事業場内最低賃金引き上げに係る要件確認書」(提出書類⑩)が必要。【優先度:中】③事業承継・M&A加点:確認資料(提出書類⑧)を準備。④省力化ナビ登録・活用(第6回以降追加):省力化ナビへの登録・活用状況が加点対象となっています。具体的な要件の詳細は公募要領で要確認。【優先度:参考】⑤生産性向上支援センター利用加点:生産性向上取組計画書(提出書類⑪)の添付が必要。各加点の具体的な点数配分は公募要領に明示されていないため、事務局の公表情報をご確認ください。

事業計画書作成における注意点:審査委員が見る「妥当性」とは

公募要領は『記載の分量で審査するものではない』と明記しており、数値の算出根拠の妥当性と論理的一貫性が最重要です。具体的な注意点は3つです。①申請者自身が作成:事業計画は必ず申請者本人が内容を理解・確認したうえで作成する必要があります。外部支援を受けた場合は「事業計画書作成支援者名」「作成支援報酬額」の申請画面への記載が義務付けられており、未記載が発覚した場合は不採択・採択取消・公表の対象となります。②過大な成功報酬業者への注意:高額成功報酬を請求する業者とのトラブル事例が報告されています。③書類不備は訂正期限内に対応:差し戻しがあった場合、指定期限までに修正・再申請しなければ不採択となります。採択結果の理由開示・異議申し立ては一切受け付けられません。

申請準備のチェックリスト:提出書類と事前取得が必要なもの

審査に影響する書類を漏れなく準備することが重要です。全事業者共通では、損益計算書・貸借対照表(直近2期分)、事業計画書(その1・その2・その3)、1人当たり給与支給総額の確認書、設備の仕様・積算根拠が分かる書類(50万円以上の設備)が必要です。法人は履歴事項全部証明書(発行3か月以内)・納税証明書(直近3期分)等が追加されます。電子申請にはGビズIDが必須で、取得に2〜3週間かかるため早期取得が不可欠です。加点を狙う場合は⑧〜⑪の指定様式も忘れずに準備してください。第7回の申請受付は2026年7月1日〜7月31日です。

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よくある質問

Q.省力化指数はどのように計算すればよいですか?

公募要領では「省力化指数が高い取組であることが示されており、その記載内容や算出根拠が妥当なものとなっているか」が評価基準とされています。一般的には「設備導入前の年間作業時間-導入後の年間作業時間」を導入前の時間で除した削減率として表現する方法がありますが、具体的な計算式の指定は公募要領で要確認です。現場のタイムスタディや工程分析データを根拠として添付することで妥当性の裏付けになります。

Q.汎用設備(カタログ掲載カテゴリに該当する製品)でも一般型で申請できますか?

申請は可能ですが、条件があります。カタログに掲載されている製品をそのまま導入するケースはカタログ注文型の対象です。一般型では、事業者の導入環境に応じて周辺機器や構成機器の数・機能が変わる場合、または省力化に資する汎用設備を複数組み合わせてより高い省力化効果や付加価値を生み出す場合に限り対象となります。なお、カタログ登録済みカテゴリの設備を使う場合は審査時に一部考慮されるとされています。

Q.賃上げ目標を高く設定すれば審査に有利になりますか?

審査では「高い賃上げ目標が設定されているか」と「その実現可能性が高い計画か」の両面が評価されます。目標値だけを高くしても、根拠が乏しければ逆効果になり得ます。また、補助事業期間後に未達となった場合は補助金の返還リスクが生じるため、達成ロジックが説明できる範囲での目標設定が現実的な対応です。

Q.認定経営革新等支援機関に計画書作成を依頼することは問題ありませんか?

外部支援を受けること自体は禁止されていませんが、申請画面の「事業計画書作成支援者名」「作成支援報酬額」への記載が義務です。また、事業計画の内容は申請者自身が理解・確認したうえで申請する必要があります。支援者が内容を作り込んで申請者が内容を把握していない状態は、申請者自身による申請と認められない場合として不採択になるリスクがあります。

Q.アトツギ甲子園の出場実績は必ず加点されますか?

公募要領には「アトツギ甲子園ピッチ大会出場者は審査で考慮いたします」と記載されています。ただし「考慮する」という表現であり、自動的に一定点数が加算されるかどうかの詳細は公募要領で要確認です。出場実績がある場合は、事業承継を契機とした新規取組として事業計画書内でも具体的に記述することが効果的です。

Q.省力化ナビへの登録は審査前に済ませておく必要がありますか?

第6回以降、省力化ナビの登録・活用が加点項目に追加されています。申請締切(第7回:2026年7月31日)までに登録・活用状況が確認できる状態にしておくことが望ましいといえます。ただし、加点の具体的な要件・手続き・タイミングについては事務局の公表情報をご確認ください。

Q.書面審査後に現地調査はありますか?

採択・交付決定の審査は書面審査が中心ですが、補助金交付額の確定にあたっては中小機構および事務局による現地調査が実施されます。この調査では補助対象設備や証憑類の確認が行われるため、設備の仕様書・納品書・検収書等は整理して保管しておく必要があります。

Q.事業計画書の分量(ページ数)は審査に影響しますか?

公募要領には「A4サイズで可能な限り簡潔な事業計画書の作成にご協力ください。記載の分量で審査するものではありません」と明記されています。ページ数を増やすよりも、各審査項目に対して数値根拠が明確で論理的に一貫した内容を簡潔にまとめることが審査上有効です。

出典:省力化投資補助金 事務局サイト公募要領 第7回 p.29公募要領 第7回 p.2公募要領 第7回 p.3公募要領 第7回 p.5 2.加点······················公募要領 第7回 p.25公募要領 第7回 p.26

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公募要領等の一次情報に基づき作成。最終更新:2026/8/7