中小企業新事業進出補助金(第3次)補助対象経費の完全ガイド:対象になる経費・ならない経費、計上の注意点
補助対象経費とは、新市場・新分野への進出という事業目的に直接紐づき、補助事業期間内に発注・支払いが完結する経費です。補助率は原則1/2で、補助下限750万円・上限は従業員規模により変動(賃上げ特例適用時は最大9,000万円)。ただし具体的な経費区分・要件の詳細は公募要領に定められており、本記事は一般的な解説に留まります。必ず公募要領で要確認ください。
補助対象経費の基本的な考え方
補助対象経費として認められるためには、大きく3つの条件を満たす必要があります。①新事業進出という補助目的との直接的な関連性があること、②補助事業期間内(交付決定後〜事業完了日)に発注・納品・支払いが完結していること、③証憑書類(請求書・領収書・契約書など)によって金額・内容が証明できること、です。これらの条件を欠く経費は、たとえ事業に関連していても補助対象外となるリスクがあります。具体的な経費区分の種類や上限設定については公募要領で要確認です。
一般的に補助対象になりやすい経費の例
多くの設備投資型補助金で対象とされる代表的な経費区分を参考として挙げます。【機械装置・システム構築費】新事業に必要な設備や情報システムの導入費用。【技術導入費】特許権・ノウハウ等の使用権取得費用。【専門家経費】外部コンサルタントや専門家への委託・依頼費用。【クラウドサービス利用費】事業遂行に必要なクラウドツールの利用料。【広告宣伝・販売促進費】新市場開拓のための宣伝費用。ただし本補助金における対象経費の区分・定義・上限率は公募要領で要確認です。
一般的に補助対象にならない経費の例
補助対象外となりやすい経費の典型例も把握しておきましょう。①交付決定前に発注・支払いした経費(さかのぼって対象にはなりません)、②土地の購入・賃借費用、③汎用性が高く事業専用とみなされにくい備品(家電・家具等)、④人件費(自社従業員の給与)のうち事業と切り離せない通常業務分、⑤飲食・接待費用、⑥税金・各種保険料、⑦補助事業期間終了後に支払われる経費、などが挙げられます。詳細な不対象経費の範囲は公募要領で要確認です。
経費計上で特に注意すべきポイント
申請・精算時に問題になりやすい注意点を4つ挙げます。【発注タイミング】交付決定通知を受け取る前の発注は原則対象外です。採択後も交付決定まで発注を待つ必要があります。【按分計算】既存事業と新事業で共用する設備・サービスは、新事業利用分のみを合理的な根拠で按分計上する必要があります。【相見積もり】一定金額以上の発注には競合他社の相見積もりが必要になる場合があります。【支払い方法】現金払いが原則で、クレジットカードや手形払いの扱いは公募要領で要確認です。
新規性要件と経費の関連性を示す重要性
本補助金は「既存事業とは異なる新市場・新分野への進出」という新規性要件が課されています。そのため、補助対象経費を計上する際も、その経費が新事業進出のためのものであることを明確に説明できる必要があります。既存事業の延長線上とみなされる経費計上は審査で不利になる可能性があります。事業計画書と経費明細の整合性を高め、各経費がなぜ新事業に必要なのかを丁寧に記載することが重要です。新規性要件の詳細な判断基準は公募要領で要確認です。
賃上げ特例と経費計上の関係
賃上げ特例を適用すると補助上限額が引き上げられ(最大9,000万円)、より大きな投資計画が対象になります。ただし賃上げ特例はあくまで補助上限の引き上げに関する要件であり、補助対象経費の種類・範囲そのものを変えるものではありません。特例適用を前提に大規模な経費計画を立てる場合は、特例の適用条件・要件を満たし続けられるかを慎重に確認する必要があります。賃上げ特例の具体的な要件・手続きは公募要領で要確認です。
申請前のチェックリスト
経費計画の最終確認として以下を見直しましょう。□ 各経費が新事業進出の目的と直接結びついているか/□ 交付決定後に発注・支払いできるスケジュールになっているか/□ 証憑書類(見積書・契約書・請求書・領収書)が揃えられる見通しか/□ 共用経費の按分根拠を説明できるか/□ 補助下限750万円を下回っていないか/□ GビズIDの取得が完了しているか(取得に2〜3週間必要)/□ 公募締切(2026年3月26日)までに申請書類が準備できるか。
よくある質問
Q.採択通知が届いたらすぐに発注してもよいですか?
採択通知と交付決定通知は異なります。採択はあくまで「審査を通過した」という通知であり、経費の発注は原則として交付決定通知を受け取った後でなければなりません。採択後に交付決定前の発注を行うと補助対象外となるリスクがあります。詳細なタイミングの扱いは公募要領で要確認です。
Q.既存事業で使っている設備を新事業にも使う場合、経費計上できますか?
既存設備の購入費を遡って計上することは基本的にできません。一方、新事業のために新たに購入・リース契約する設備は対象になりえます。既存設備を共用する場合のランニングコスト等については按分計算が必要になる場合があります。具体的な取り扱いは公募要領で要確認です。
Q.自社社員の人件費は補助対象になりますか?
多くの補助金では自社従業員の通常給与は補助対象外ですが、事業専従者の労務費として一定の条件で認められるケースもあります。本補助金における人件費・労務費の取り扱いは公募要領で要確認です。
Q.海外展開に関わる経費は対象になりますか?
海外市場への進出が「新市場・新分野への進出」に該当し得るかどうか、また海外での経費(現地調査費・渡航費等)の扱いについては、公募要領で要確認です。
Q.補助対象経費の上限額はいくらですか?
補助上限は従業員規模によって異なり、賃上げ特例を適用した場合の最大額が9,000万円です。補助率は1/2です。従業員規模ごとの具体的な上限額については公募要領で要確認です。
Q.消費税は補助対象経費に含まれますか?
消費税の扱いは補助金によって異なります。一般的には補助対象経費に消費税を含めない(税抜き計算)ケースが多いですが、本補助金の具体的な取り扱いは公募要領で要確認です。
Q.複数の事業者に分けて発注する場合の注意点はありますか?
複数発注自体は問題ないケースが多いですが、分割発注によって相見積もり要件を意図的に回避したとみなされると不正と判断されるリスクがあります。相見積もりが必要な金額基準や発注ルールは公募要領で要確認です。
Q.この記事の情報はいつまで有効ですか?
本記事は第3次公募(受付期間:2026年2月17日〜3月26日)をもとにした解説です。補助金制度は公募回ごとに要件・経費区分・上限額等が変更される場合があります。また本補助金は2025年度創設であり、2026年度以降の制度継続・統合・変更については未確定です。必ず最新の公募要領および事務局サイトでご確認ください。
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公募要領等の一次情報に基づき作成。最終更新:2026/7/19