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新事業進出・ものづくり補助金 革新的新製品・サービス枠 完全ガイド|補助上限2,500万円・革新性の考え方

監修:松下 大中小企業診断士/認定経営革新等支援機関株式会社SMARTコンサルティング
最終更新:2026/7/29
革新的新製品・サービス枠とは何か

革新的新製品・サービス枠は、自社の技術力を活かして顧客に新たな価値を提供する新製品・新サービスの開発に取り組む中小企業を支援する枠です。補助下限100万円・従業員数に応じた補助上限(最大2,500万円)が設定されており、補助率は中小企業者1/2、小規模企業者・再生事業者2/3です。申請受付は2026年9月30日開始・同年10月30日18時締切(厳守)、採択発表は2027年1月頃(予定)です。本ページの情報は公募要領に基づきますが、制度は公募回ごとに変更される場合があります。採択を保証するものではありません。

「革新性」の定義:何が対象で何が対象外か

公募要領によると、革新的な新製品・新サービス開発とは「顧客等に新たな価値を提供することを目的に、自社の技術力等を活かして新製品・新サービスを開発すること」と定義されています。重要なのは以下の3つの除外条件です。①既存製品・サービスの生産プロセスの改善・向上を図る事業は補助対象外。②機械装置・システムを単に導入するだけで新製品・新サービスの開発を伴わないものは対象外。③同業の中小企業者等において業種内で既に相当程度普及している製品・サービスの開発も対象外となります。つまり「自社にとって新しい」だけでは不十分で、業界における普及度も判断基準になります。

対象となる補助対象経費の種類

革新的新製品・サービス枠で認められる経費区分は、公募要領によると以下の通りです:機械装置・システム構築費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費、広告宣伝・販売促進費。このうち「機械装置・システム構築費」は必ず補助対象経費に含まれていなければなりません。また、一過性の支出が補助対象経費の大半を占める場合は支援対象外となります。なお、採択後の交付審査や実績報告時に対象外と判断される経費は補助されないため、申請前に各経費区分の要件を公募要領で要確認ください。

事業計画書で革新性を示すポイント

公募要領は事業計画書作成のポイントとして複数の観点を示しています。革新的新製品・サービス枠に申請する場合は特に「開発する新製品・新サービスの革新性について、具体的かつ詳細に記載すること」が求められます。また全枠共通として、①定性的・定量的情報を根拠とした具体的な記述(図表・写真の活用可)、②経営理念・中長期ビジョンの中での本事業の位置づけの明確化、③市場規模と成長性の提示、④競合他社と比べた自社の明確な優位性(差別化)の具体的な説明、⑤実施体制・スケジュール・財務状況による事業の実現可能性の提示、が評価ポイントとされています。さらに付加価値額・1人当たり給与支給総額・事業場内最低賃金の目標値については算出根拠を具体的に示すことが必要です。

補助上限額と補助率(従業員規模別)

公募要領によると、補助下限額は100万円です。補助上限額は従業員規模によって異なり、1〜5人:750万円、6〜20人:1,000万円、21〜50人:1,500万円、51人以上:2,500万円です。括弧内の金額(850万円・1,250万円・2,500万円・3,500万円)は賃上げ特例適用時の上限額です。補助率は中小企業者が1/2、小規模企業者・小規模事業者および再生事業者が2/3となっています。補助事業実施期間は交付決定日から10か月以内(ただし採択発表日から12か月以内)です。

賃上げ特例による補助上限の引き上げ

公募要領によると、賃上げ特例を活用することで補助上限額を引き上げることができます。特例の適用には給与支給総額の年平均成長率などの賃上げ要件への取り組みが必要で、応募申請時に電子申請システム内に計画を入力します。ただし革新的新製品・サービス枠には適用できないケースもあります。具体的には、地域別最低賃金引上げ特例を申請する事業者および再生事業者は賃上げ特例(補助上限引き上げ)を適用できません。また各申請枠の通常の補助上限額に達しない申請には適用できません。要件を達成できなかった場合は引き上げ分の補助金全額の返還が求められます。詳細な賃上げ要件の数値は公募要領で要確認ください。

申請スケジュールと注意事項

事務局の公表情報によると、第1回の申請受付開始は2026年9月30日、締切は2026年10月30日18時(厳守)です。当初は8月31日受付開始・9月30日締切とされていましたが、2026年7月17日の事務局公表により約1か月後ろ倒しになりました。採択発表は2027年1月頃(予定)です。電子申請にはGビズIDが必須で、取得に2〜3週間かかるため早期取得が必要です。本補助金は2026年度(令和8年度)に創設された制度で、旧「中小企業新事業進出補助金」と「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の後継として位置づけられていますが、両旧制度とは別の新制度です。

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よくある質問

Q.既存製品をモデルチェンジして性能を向上させる取り組みは対象になりますか?

公募要領によると、既存製品・サービスの生産プロセスの改善・向上を図る事業は補助対象外と明記されています。モデルチェンジが「顧客に新たな価値を提供する新製品の開発」といえるかどうかが判断の分かれ目になりますが、単なる性能向上・改良の域を出ない場合は対象外と判断されるリスクがあります。申請前に事務局への確認をお勧めします。

Q.競合他社がすでに販売しているのと似た製品を開発する場合はどうなりますか?

公募要領では「業種ごとに同業の中小企業者等において既に相当程度普及している新製品・新サービスの開発」は補助対象外とされています。ただし「相当程度普及」の具体的な水準は公募要領には数値で示されていません。競合製品との技術的差異や自社独自の付加価値を明確にした上で、計画書で革新性を具体的に説明することが重要です。

Q.機械装置を導入して新サービスを提供する場合、どこまでが対象になりますか?

機械装置・システム構築費は必須の対象経費区分ですが、単に機械を導入するだけでは不十分です。公募要領は「新製品・新サービスの開発を伴わないもの」を対象外としています。機械導入によってどのような新製品・新サービスを生み出すのかを具体的に示し、開発プロセスとの関連性を計画書で明確に説明することが求められます。

Q.補助事業実施期間はいつからいつまでですか?

公募要領によると、補助事業実施期間は「交付決定日から10か月以内(ただし採択発表日から12か月以内)」とされています。採択発表は2027年1月頃(予定)のため、逆算してスケジュールを設計することが重要です。交付決定前に発注・契約・支払いをした経費は原則として対象外となりますので注意が必要です。

Q.事業計画書に数値目標は必ず記載しなければなりませんか?

公募要領では、付加価値額目標値・1人当たり給与支給総額目標値・事業場内最低賃金目標値について「算出根拠を具体的に示すこと」が求められています。これらの目標値は補助事業終了後も毎年度の事業化状況等報告において達成状況が確認されます。単に数字を記載するだけでなく、算出の根拠となる市場データや売上計画を示すことが重要です。

Q.採択された後、申請時に計上した全経費が補助されますか?

採択はあくまで補助金交付候補者としての選定であり、申請時に計上した経費がすべて補助対象として認められるわけではありません。公募要領によると、交付審査や実績報告時に各経費区分の要件を満たさないと判断された経費は補助対象外となります。申請前に各経費区分の詳細要件を十分に確認しておくことが重要です。

Q.小規模事業者が申請する場合、補助率は変わりますか?

公募要領によると、小規模企業者・小規模事業者および再生事業者の補助率は2/3と、通常の中小企業者(1/2)より有利な設定になっています。また補助上限額についても賃上げ特例の適用で引き上げられる可能性があります。ただし小規模事業者が地域別最低賃金引上げ特例を申請する場合など、一部適用できないケースがあるため公募要領で要確認ください。

Q.事業計画書に写真や図を使ってもよいですか?

公募要領では「必要に応じて図表や写真等を用いてください」と明記されており、積極的な活用が推奨されています。ただし、事業内容に直接関係のない不必要な個人情報(社長・役員・従業員・顧客の顔写真等)は掲載しないよう注意が必要です。製品の技術的特徴や市場データなどを視覚的に示すことで、審査員への説明をより効果的に行えます。

出典:新事業進出・ものづくり補助金 事務局サイト公募要領 第1回 p.26公募要領 第1回 p.41公募要領 第1回 p.7 1.革新的新製品・サービス枠概要公募要領 第1回 p.6 1.革新的新製品・サービス枠公募要領 第1回 p.7公募要領 第1回 p.15

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公募要領等の一次情報に基づき作成。最終更新:2026/7/29