ものづくり補助金(第23次)宿泊業・飲食サービス業の活用ガイド
最終更新:2026/6/17|監修:中小企業診断士・認定経営革新等支援機関
ものづくり補助金(製品・サービス高付加価値化枠)は、宿泊業・飲食サービス業においても、顧客に新たな価値を提供する革新的なサービス開発を伴う設備・システム投資であれば補助対象になります。インバウンド対応や新業態の創出、未開拓の顧客層を狙ったメニュー・体験サービスの開発など、自社の強みを活かした取り組みが採択のカギとなります。補助上限額は従業員数に応じて750万円〜2,500万円、補助率は中小企業1/2・小規模事業者2/3です。
この業種の採択事例
土による浄化工程実装によるハラル層取り込み強化宿泊モデル事業
想定概要:独自の土壌浄化プロセスをサービスに組み込むことでハラル認証対応の宿泊環境を整備し、これまでリーチできなかったムスリム旅行者層への新サービス提供を目指す取り組みと考えられます。
本場の味を追求したタンドリーチキン入りカレーのネット通販事業
想定概要:本格的な製法・調理設備を導入してタンドリーチキン入りカレーを商品化し、EC販売チャネルを開拓することで飲食店の販路を実店舗以外にも広げる取り組みと考えられます。
京都ローカルのクラフトサケ醸造所と併設レストランの創立事業
想定概要:地域特性を活かしたクラフトサケの醸造設備を導入し、醸造所に併設するレストランを創設することで、飲食・観光体験を組み合わせた新たな高付加価値サービスを開発する取り組みと考えられます。
完熟石畳栗を核とした体験型高付加価値スイーツ事業
想定概要:地元産の完熟栗を主原料に専用加工設備を活用してスイーツを製品化し、顧客が参加できる体験型サービスと組み合わせることで差別化された高付加価値の新メニュー・商品を提供する取り組みと考えられます。
宿泊業・飲食サービス業で対象になりやすい設備・経費
製品・サービス高付加価値化枠では、単価50万円(税抜)以上の機械装置・システム構築費が必須の補助対象経費となります。宿泊業・飲食サービス業では、新メニュー・新食品の開発に向けた専用調理・加工設備、醸造・発酵設備、独自サービス提供のための予約・体験管理システムの構築費などが対象になりやすい経費です。また、技術導入費・専門家経費・クラウドサービス利用費・外注費なども補助対象ですが、機械装置・システム構築費以外の経費は合計500万円(税抜)が上限となります。いずれも「革新的な新製品・新サービスの開発」を伴うことが必須条件であり、既存サービスの単なる設備更新や同業他社に既に普及している取り組みは対象外となる点に注意が必要です。
申請で押さえるポイント
最重要ポイントは「革新性」の説明です。自社のどのような技術・ノウハウを活かし、顧客にどのような新たな価値を提供するのかを事業計画書で具体的に示す必要があります。インバウンド対応(ハラル、多言語対応等)や地域固有の食材・文化を組み合わせた体験型サービスなど、同業他社が提供していない独自性を明確に記述することが重要です。また、交付決定日より前の発注・契約・購入は一切補助対象外となるため、採択後に動き出すスケジュール設計が不可欠です。50万円以上の物件は原則2者以上からの見積取得が必要なため、申請準備段階から複数の見積書を入手しておくと採択後の手続きがスムーズになります。
グローバル枠の活用も検討できるケース
インバウンド客の取り込みを強化する場合、「グローバル枠(インバウンド対応)」も選択肢になります。グローバル枠の補助上限額は3,000万円で、補助事業実施期間も12か月と長めに設定されています。ただし、グローバル要件(インバウンド対応であれば該当要件の充足)を満たすことに加え、海外事業に関する実現可能性調査の実施、および専門人材の確保または外部専門家との連携が必要です。詳細な要件は公募要領で確認してください。
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無料で相談するよくある質問
Q.飲食店のリニューアルや内装工事は補助対象になりますか?
設置場所の整備工事や基礎工事は補助対象外です。機械装置の据付けと一体で行う軽微な固定作業は対象となる場合がありますが、内装工事全般は対象になりません。詳細は公募要領で確認してください。
Q.既存メニューの品質改善のための設備投資は対象になりますか?
既存製品・サービスの生産プロセスの改善・向上を図る事業は補助対象外です。あくまで「革新的な新製品・新サービスの開発」を伴う投資であることが必要です。
Q.小規模な宿泊施設や飲食店でも申請できますか?
小規模企業・小規模事業者であれば補助率2/3が適用され、補助下限額100万円から申請できます。従業員5人以下の場合は補助上限額750万円となります。なお、小規模事業者の定義等は公募要領で確認してください。
Q.採択後に設備の仕様を変更することはできますか?
採択後の計画変更には事務局への事前申請・承認が必要となる場合があります。発注前に仕様を固め、承認を得てから手続きを進めることが重要です。詳細な変更手続きは公募要領および事務局に確認してください。
出典:ものづくり補助金 事務局サイト ・ ものづくり補助金 第22次 採択者一覧 ・ 公募要領 第23次 p.8 3.1 ・ 公募要領 第23次 p.9 4B) ・ 公募要領 第23次 p.11 6 ・ 公募要領 第23次 p.21 5.1 ・ 公募要領 第23次 p.25 7.1 ・ 公募要領 第23次 p.26 21機械装置・システム構築費※
公募要領等の一次情報に基づき作成。最終更新:2026/6/17